VISION

T.T

自動車製品事業本部
第2技術部 技術企画室 2015年入社

入社動機

大学では数理情報工学科に在籍し、自動車の振動・騒音の事象を数理モデルとして捉え、解析精度の高い車両モデルの作成、効率的な車室内音低減化の研究を行っていました。この研究を進める中で、解析と実験が一致した時の達成感、モデルを利用した効率的な防音性能予測の面白さを感じ、防音材メーカーに就職したいと思うようになりました。
日本特殊塗料は、防音材メーカーとして国内で大きなシェアを持っています。さらに、グローバル展開しており海外で活躍できる場もあると知り、この企業で自分を磨きたいと考え、入社をすることに決めました。

仕事のやりがい、頑張ったエピソード

就職してから4年目になった頃、自動車メーカーのゲストエンジニアになりました。次モデルに対するニットク製品の車両適用検討を行うため、自動車メーカーの中に入り、販売前の車両を使った試験をすることがあります。この業務は、ニットク技術の代表として自動車メーカーとニットクとの業務を、自部署のみならず他部署との調整も含め円滑に対応することが求められます。

ゲストエンジニアになり初めての業務は、「ダッシュインシュレーター」という防音材の性能向上の要請をうけ、自動車メーカーのニーズを満たす製品を開発し、自動車メーカーで評価することでした。業務の流れは、当社で性能向上仕様をシミュレーションによって検討し、部品の試作を行い、その部品を自動車メーカーに納品し、ゲストエンジニアとして自動車メーカーで開発品の車両評価を行うものです。私のそれまでの業務は、シミュレーションを用いて仕様検討を行うことだけで、材料選定や部品の試作等は他の部署が担当していました。しかし今回の案件では、最初から最後まで携わらせていただけるということで、部署をまたいださまざまな業務の経験ができるとモチベーションは高いものとなっていました。

開発を進める中で最初に行ったことはスケジュールの作成です。本案件は、多くの部署が関わるのでスケジュール管理が重要です。しかし、解析にかかる日程を私が読み違えてしまい、スケジュールが押してしまいました。それにより、試作日程を再度調整、試験車両の確保調整が必要になり、さまざまな方に迷惑をかけてしまいました。それ以降は日程に細心の注意を払いつつスケジュール通り進めることができました。

さらに、実車試験を行った際に、問題が起こりました。事前のシミュレーション結果と実車試験の結果に差が生じてしまったのです。解析と実験で結果が異なることはよくあります。解析と実験の間の何の条件の違いから結果が変わってしまったのか、要因解析が重要です。一つひとつ解析と実験の条件を見比べ、異なるところを反映し確認をする。この作業を繰り返すことで要因を見極めることができました。その結果、当初の狙い通り、性能向上した製品を開発することができました。自身としても最初から最後までかかわった案件は初めてでしたので、達成した時の感動はよく覚えています。

就活生へひとこと

これまでの仕事から、私は学んだことがあります。それは、何をするにおいても目標を設定すること、設定した目標に対して複数のプロセスを立てることです。仕事を進める上で1つのプロセスだけでは、望んだ結果にならなかった場合に身動きが取れなくなってしまいます。しかし、プロセスをいくつも持っていれば、すぐに別案に切り替えることができ、効率よく進めることができます。
就職活動だけでなく、その後の仕事でも大事なことと思うので参考となれば幸いです。