VISION

N.K

自動車製品事業本部
第2技術部 第1音響研究室 2007年入社

入社動機

大学では数理情報工学科に在籍し、振動学を基礎とした自動車用サスペンションの振動解析を研究していました。就職活動ではこれまでの研究を活用した仕事に従事したいと考え、自動車業界の技術開発を中心に活動していました。
日本特殊塗料を知ったのは大学教授からの紹介でした。多くの自動車メーカーに対し、製品の開発、製造を行っていると聞き、自動車関連の技術者として活躍できると考え、入社を決めました。

仕事のやりがい、頑張ったエピソード

私が日本特殊塗料に入社して特に印象に残っている業務は、防音部品の受注活動に携わったときです。自動車の騒音は主にエンジンを騒音源とするエンジンノイズ、タイヤを騒音源とするロードノイズがあります。それら騒音に対する代表的な防音部品として、エンジンからの騒音を対策する「ダッシュサイレンサー」や「フードインシュレーター」、タイヤからの騒音を対策する「アンダーカバー」や「フロアカーペット」などが挙げられます。部品受注活動での私の役割は、車室内の静粛性を保つために自動車1台分の最適な防音パッケージを立案することでした。

業務の進め方として、まず自動車メーカーから示された静粛性、部品重量の目標値に対し目標達成する仕様の検討から始めました。数々の部品仕様の組み合わせについて実車試験と音響解析を繰り返し、目標達成仕様のたたき台を作成しました。次に社内の材料技術、設計、営業担当者を交えて擦り合わせを行い、顧客に満足いただけるようにさまざまな部品の仕様を検討していきます。単純に音響性能を満足させるだけであれば重量とコストをかければ良いのですが、当然、ものづくりやコスト面を考える必要があるため、部署間で意見がぶつかることもありその調整に苦労しました。またその車種は、グローバル展開されるため海外拠点を含め防音仕様を決定する必要がありました。拠点毎に材料の調達先や納品先への物流も合わせて考慮するため、北米、中国、欧州の担当者と頻繁に打ち合わせしたことをよく覚えています。

仕様決定後は、顧客に対してプレゼンテーションを行い、提案内容について当社の優位性を明確にアピールすることができました。提案した防音部品が採用されたときは非常に嬉しかったです。また、その自動車が発売された際には、実際に自動車に装着されている部品を見て、いままで努力してきたことが報われたと感じました。

就活生へひとこと

当社は各部署のつながりが深く、社員同士のコミュニケーションも活発です。私が勤務している開発センターでは、開発、設計に携わる部署が集結しており、自分一人では分からないこともすぐに情報入手できます。部品受注活動においては技術のみでなく営業や海外拠点とのつながりもあり、グローバルな開発・設計・製造を行うため、非常に勉強になります。自分の担当業務範囲にとどまらず、広い視野で活躍できる仕事だと思います。また、デスクワークのみでなく、実際に自動車に触れ、試験を行いながら防音部品の開発を進めることができます。当社には技術者にとって理想的な環境が整っています。わからないことを素直に聞くことができる人、自分の中にため込まずにアクションを起こせる人ならば、スムーズに成長できる会社だと思っています。技術者として成長していきたいと考えている方は、当社に興味を持っていただけると嬉しいです。